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怒髪天を衝くってどんな意味?由来や使い方、堪忍袋との違いって

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 「怒髪天を衝く」

この言葉の意味や由来をしっかりと知っている人は少ないのではないでしょうか?

私がこの言葉を知ったのは子供のころ、ある三国志の本を読んでいたときでした。

マンガや歴史小説にはときどき出てくる言葉だったのですが、そのころ私は「詳しくはわからないけどすごく怒っている意味なのかな?」と勝手に解釈していました。

しかし調べてみると「怒髪天を衝く」は、ただ単に怒っているという意味だけではなく、背景がとても叙情的だということがわかってきました。

ではこの「怒髪天を衝く」の読み方や意味や由来、使い方を一緒に見ていきましょう。

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「怒髪天を衝く」の読み方

読み方は、

「どはつてんをつく」

と読みます。

怒髪天と言えば、30年以上活動している怒髪天という日本のバンドがいます。

昔、私はこのバンド名の読み方を間違えて「どはってん」と発音していました。

しかしこのバンド名の読み方も正しくは「どはつてん」です。

「怒髪天を衝く」と同じ読み方だったんですね。

「怒髪天を衝く」の意味

「怒髪天を衝く」の意味は、

「髪が全て逆立つほど激しく怒り、その髪が天を衝くほどの勢いであること。すさまじい怒りの様子」

とにかくものすごく怒っている状況を表す言葉です。

「怒髪天を衝く」の由来

では「怒髪天を衝く」の由来はどこから来ているのでしょうか?

史書の首位にあたる歴史書、廉頗藺相如列伝という史記が出典となっています。

中国で戦国時代、秦の昭王は自分の十五城邑と趙の恵文王の持つ名玉の和氏の璧を交換してほしいと提案してきました。

しかし昭王に壁を与えても秦側の城邑がもらえるかどうか確定できず、壁をしぶれば戦いは避けられない状態でした。

うまく交渉できる適材な人物を模索していたところ、宦者の繆賢の舎人(昔で言う家来)の藺相如が候補に上がりました。

藺相如は秦の昭王へ会いに行き、壁を渡します。

しかし昭王は、趙の代表で自国の宝を持ってきた藺相如を軽んじた待遇を取り、城邑を渡す気はありませんでした。

怒り狂った藺相如は壁を奪い返します。

そのときの藺相如は、かぶった冠が髪で押し上げられるほどの怒りを示しました。

このお話が「怒髪天を衝く」という言葉の由来になっているんですね。

どんなふうに使う?正しい「怒髪天を衝く」の使い方

友達と話していて「怒髪天を衝くよね!」とはなかなか使いませんよね。

「怒髪天を衝く」は、口語ではなく、主に文章で怒りを表すときに使われる言葉です。

例文をいくつか挙げてみます。

・父に「彼を紹介する」と言ったら、普段滅多に怒らない父がいきなり怒り狂い、その様子は怒髪天を衝くほどであった。

・女性店員の注文ミスに対して、怒髪天を衝く勢いでまくしたてていた彼女。しかしイケメン店長が謝りにきたとたん、借りてきたネコのようにおとなしくなった。

・母親が怒髪衝天して「何度言ったらわかるの!いい加減に部屋を片付けなさい!」と怒鳴り散らした。

「堪忍袋の尾が切れる」と意味は同じ?

似たような意味合いの言葉に「堪忍袋の尾が切れる」という言葉があります。

しかしこの言葉、「怒髪天を衝く」とはちょっと違うニュアンスの使い方になるんです。

さきほどの最後の例文を「堪忍袋の尾が切れる」に変えて表現すると、

・何度言われても私が部屋を片付けなかったところ、ついに母親は堪忍袋の尾が切れ、部屋に入るなり大声で怒鳴り散らした。

「怒髪天を衝く」はその怒っているさまを表す言葉ですが、「堪忍袋の尾が切れる」は「今までの我慢していた怒りが爆発する」という時間が関係した怒りの意味で使われます。怒っている期間が長く、その期間を強調したいときには「堪忍袋の尾が切れる」を使いましょう。

「怒髪天を衝く」の類義語

怒り心頭

「怒り心頭」は、心の中で激怒するという意味です。言葉には出さないけど、胸の内が激怒している状態です。

腸が煮えくり返る

「腸(はらわた)が煮えくり返る」は、怒りをこらえられないことがポイントです。内面の怒りを抑えきれずに表に出てしまうという意味ですね。

 

目を吊り上げて怒る

笑うと目尻は下がります。

反対に怒ると目や目の周りに力が入ります。

吊り上がったように見えることから使われている言葉です。

こうして見ると、体の一部分と連動させて怒りを表現する言葉が多いですね。

とくに怒りや激しさは上に向かう言葉で表されやすい傾向にあります。

実際に毛が逆立つ? 理由は筋肉収縮

では実際に「怒髪天を衝く」という言葉通り、本当に人間の毛は逆立つのでしょうか?

鳥肌が立つときを思い出してください。

鳥肌は起毛筋という筋肉が収縮して起こる現象で、これによって毛が直立します。

寒いときはもちろん、怖さや怒りが生じたときも鳥肌は起こりますよね。

「全身の毛が逆立つ怖さ」「ネコは全身の毛を逆立てて威嚇した」など、興奮状態になれば、人間もネコも毛は実際に逆立ちます。

「怒髪天を衝く」様子がフィギュアに!

アニメ「HUNTER×HUNTER」のゴンさんのフィギュアです!

まさに「怒髪天を衝く」さまを表しているフィギュアです。

顔は怒りに満ちてはいませんが、天に向かって真っ直ぐ伸びた髪が怒りの凄まじさを表現しています。

的確に言葉の意味を表現されたフィギュアが実際にあるなんてびっくりですね。

まとめ

「怒髪天を衝く」の意味は、

「髪が全て逆立つほど激しく怒り、その髪が天を衝くほどの勢いであること。すさまじい怒りの様子」

怒りを表す言葉はたくさんありますが、一番怒りが激しいときにこの言葉は使われています。

周りの人をここまでの怒りにさせないようにしたいものですし、自分も怒髪天を衝くほど怒らないようにしたいものですね。

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