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すぐわかる!今さら聞けないミャンマーのロヒンギャ族問題まとめ

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近年、よくニュースなどで耳にする、ミャンマーの「ロヒンギャ族」問題。

どこへいくともわからないまま、船の上で漂流するおおぜいの人々の姿は、本当に衝撃的です。

ロヒンギャ族とは、どんな人々なのでしょう?

なぜ、ミャンマーで居場所を失ってしまったのでしょうか?

今さら聞けない、ミャンマーのロヒンギャ族問題を、すぐわかるようにまとめてみました。

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難民ロヒンギャ族のルーツ

ロヒンギャ“族”という言い方が使われているものの、じつはロヒンギャの人たちは、歴史的に不明な点が多く、民族的な集団、宗教的な区分、あるいは政治的な勢力、のいずれであるかがはっきりしていません。

ロヒンギャ族とよばれるようになった人たちは、隣国のベンガル地方(現在のバングラデシュ)から、数百年の歴史のなかで、何度かにわけてミャンマーへ移住してきたようです。

その移動に大きく関わったのは、英国による植民地支配だったとされています。

ロヒンギャ族の居住地

↑赤い部分がラカイン州。ウイキペディアより。

現在、ロヒンギャ族は、ミャンマー西部のラカイン州、バングラデシュとの境目に居住している、というか、その地区に閉じ込められてしまっています。

生活環境は劣悪で、ここからの脱出を試みる人々が、多数の難民やボートピープルとなって、報道されているわけです。

なぜ、このようなことに、なってしまったのでしょうか?

1960年代以降、不法移民として迫害される

長年、ミャンマー内に住む多数の民族と同じように、問題のない生活を送って来たロヒンギャ族の人々ですが、1960年代にミャンマーを軍事政権が支配するようになると、状況が一変します。

法律が変わり、ロヒンギャ族は不法移民とみなされ、国籍を取り消されてしまいました。

さらに、2012年以降は、ミャンマー国内での移動も制限され、居住地はラカイン州の一部地域に、限定されています。

ロヒンギャ族はなぜそこまで嫌われたのか?

なぜ、ロヒンギャ族は、ミャンマーでそこまで嫌われてしまったのか…?

考えられる理由は、いくつかあります。

宗教の違い

日本人にとって、あまり問題とならない宗教の違いですが、世界では、宗教は大きなアイデンティティとなります。

ミャンマーでは仏教徒が多数を占めるのに対し、ロヒンギャ族は少数派のイスラム教徒です。

外見の違い

ロヒンギャ族はベンガルから移住してきたので、当然ベンガル系の外見をしており、ミャンマー人から見ると明らかに外国人に見えます。

また、言語や風習も、ちがうものをもっています。

抵抗運動が、テロとみなされる

そうした迫害に耐えかねたロヒンギャ族が、反撃し、実際にミャンマー人を襲うことがありました。

また、世界の他の場所でもそうですが、劣悪な生活環境が続くと、自ら武装勢力に入る者も出てきます。

それが、「ロヒンギャ族は治安に悪影響を及ぼす、テロやゲリラだ!」とみなされ、排除しようという動きにつながったようです。

ブローカーの暗躍

ミャンマーからの迫害に耐えかねたロヒンギャ族は、大挙して隣国のバングラデシュに避難します。

ところが、世界の中でも最貧国に入るバングラデシュ、押し寄せるロヒンギャ族を収容しきれません。

それで、国境にフェンスができ、簡単には脱出できなくなりました。

これに目を付けたブローカーが、ロヒンギャ族を、船で海外へとつれだします。

ロヒンギャの人たちは、よい生活ができると信じてブローカーに身をたくすのですが、実際には、人身売買や奴隷労働にされてしまうのです。

20155月、数千人の漂流が明らかに

YouTube 海で救われたロヒンギャ難民

近年、世界的に人権問題が高まり、暗躍するブローカーの取り締まりもきびしくなりました。

そして2015年、タイ政府がブローカーの摘発にのりだすと、ブローカーは逃げ、船の上には行き場をうしなった数千人のロヒンギャ族がのこされたのです。

この報道は世界の人々に大きな衝撃を与え、日本でもこれを機にロヒンギャ族問題が叫ばれるようになりました。

在日ロヒンギャの人々の運動

じつは、日本にも少数ですが、この問題からのがれてきた、ロヒンギャ族の難民がおり、群馬県館林市を中心にすんでいます。

しかし、難民申請をしても、うけいれられる人はごくわずかで、多数が強制送還され、悪夢のような生活をぬけだせません。

日本国内のロヒンギャ族の中には、この問題が解決するよう、懸命に人権活動をして、同胞を支援している人もいます。

ロヒンギャ族問題まとめ

↑ロヒンギャ族の子供たちの笑顔

・ロヒンギャ族は、長い歴史の中で、ベンガル地方からミャンマーへわたってきた

・宗教、外見の違い、また抵抗運動のゆえに、ミャンマー国内で嫌われてしまっている

・難を逃れようと、脱出を試みたロヒンギャ族は、ブローカーのえじきになってしまった

・ブローカーが取り締まられると、船の上に見捨てられ、ロヒンギャ問題があかるみに

・在日ロヒンギャ族の中には、この問題のために人権活動をしている人たちもいる

ということでした。

現在、ロヒンギャ族の難民の数は、60万人にものぼるとみられており、この問題の一日も早い解決が望まれます。

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