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冷たいの語源は枕草子にさかのぼる!?冷淡や温情などの由来は何?

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外の空気が冷たい」「冷たいメール」「あの人って冷たそう」

「冷たい」という言葉は物だけでなく、人に対しても私達は何気なく普段使っていますよね。

ダブルミーニングな言葉は日本語にはとても多いのですが、この「冷たい」という言葉にも実は語源があることを知っていますか?

その語源を調べてさかのぼると、実は平安時代にまでたどりつくことがわかりました!

それではこの「冷たい」という言葉の由来からご説明していきます。

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「冷たい」の由来とは?

「いとつめたきころなれば、さしいでさせ給へる御手のはつかにみゆるが」

これは平安時代の作家である清少納言が書いた「枕草子」の一節です。

この文からすでにこの時代には「冷たき」「冷たし」という言葉が使われています。

この「冷たし」が現代の「冷たい」に変化していったようです。

そういえば「ありがとう」という言葉も、昔は「ありがたき」「ありがたし」という言葉を用いていましたね。

では、この「冷たき」や「冷たし」が始まりなのかと言えばそうではなく、その前の「ある言葉」が最初の語源となっていたのです。

その言葉とは、

「爪が痛い」

この「つめがいたい」が現代の「冷たい」に変化していったのです。

えっ?爪って痛みを感じないよね??と不思議に思いませんか?その理由は当時の時代背景が関係していました。

身分階級の違いから生まれた言葉「冷たい」

現代のセレブの話です。

ファーストクラスにばかり乗っていたので「エコノミーって荷物を載せる所だと、ずっと勘違いをしていた」という話を聞いたことがあります。

冗談なのかもしれませんが、普段から豪華な暮らしをしていれば、エコノミーなんて知る由もない、というのもセレブならありえる話です。

こういった身分格差や、階級で起こる知見の違いは、実は昔からよくあることでした。

今の日本では誰もが平等に読み書きを習いますよね。

しかし、当時は身分の高い者しか読み書きはできない社会でした。

ある冬の寒さが厳しいころに、読み書きのできる身分の高い者が、炊事や洗濯などの水仕事を行う身分の低い者達をはたから眺めていました。

身分の低い者達が、手や指を口元に持っていき、息を吹きかけているのを目にします。

位の高い者は「きっと爪でも痛いのだろう」と勘違いし、その様を書物に「爪痛し」と書き記しました。

この勘違いはまさに、身分階級があるゆえに双方が交流を持つことが無いため、生まれた言葉の1つとされています。

本人は感じたことのない感覚を、まるで同じ人間ではないかのような偏見で想像して書き残したのです。

人間差別や身分階級を感じると同時に、ちょっと滑稽な気もしてきますね。

「冷たい」の類語や関連した言葉

冷たいの類語や関連した言葉の意味や由来を見ていきましょう。

「冷たい」という形容詞は、

・物質の温度が低いこと(物)

・人間に対して情が無いこと (人)

この2つの意味がある多義語です。

「冷たい」に類語や関連した言葉は多くあります。人を描写した言葉がとくに増えていったようですね。

冷淡

意味 人や物事に対して熱意が無いこと。人間味を感じられない様子。

使い方

・上司は私に「クビだ」と冷淡に言い放った

「冷たい人」と漠然と言うより「冷淡な人」と言うほうが、決断が求められる状況にはふさわしいかもしれません。

「淡い」という言葉が合わさっているのは、薄情などと同じで寒々しさを表したと考えられています。

温情

意味 温かみのある優しい心。相手を思いやる意。

使い方

・単位がぎりぎりだったが、大学側の温情もあったおけげで、やっと卒業が可能になった

冷淡とは真逆で、同情心や情けが見えるときに使われます。

「情」にはたくさんの言葉が合わさることが多く、恩情や厚情、私情などがあります。

温情は、人間の「情け」に一番寄り添った温かさを感じる「温」の字で表現されています。

膠(にべ)もない

意味 「にべ」は海水魚でスズキ目ニベ科。

にべには浮き袋がついていて粘り気で密着することから、人との関係性を表すようになり、これが無いと愛想が無く冷たいと言われるようになった。

使い方

・彼女はにべもない言い方で彼をふった

あっさりしているといった意味を含めています。

魚が現在よりも食卓に上がる時代ゆえに例えられて生まれた言葉なのかもしれませんね。

そっけない(素っ気ない)

意味 好意が無く感じられる。

思う心が無く見える。

使い方

・小学生の息子の授業参観に行き、息子と目が合ったので手をふると、そっけない態度をとられて悲しかった。

「冷たい」と、ちょっとニュアンスが違う点は「好意が無く見える」という、自分側から見た相手の態度という視点です。

まとめ

「冷たい」の語源は、平安時代に書いた枕草子の「いとつめたきころなれば」の一節が由来とされています。

昔の人の勘違いや認識違いで、私達が今、使う言葉は生まれることもあるようです。

「冷たい」という語源1つにも、言葉の奥深さを感じますね。

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